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「第11回ふるさと貢献賞」受賞団体がきまりました

公開日:2021/12/17

地域に貢献する12団体・個人を表彰

公益財団法人静岡新聞・静岡放送文化福祉事業団と静岡新聞社・静岡放送の「第11回ふるさと貢献賞」の受賞12団体・個人が決まりました。

地域のために献身的な活動を続ける団体や個人を顕彰する制度で、学校、団体、企業などから多くの推薦が寄せられました。

選考委員会による審査の結果、学校の部5団体、団体・企業の部5団体、個人の部2人が決まりました。

受賞団体・個人(順不同)

 学校の部 

浜松市立三ヶ日中学校(浜松市北区)

  • 総合的な学習の時間を活用し、「20年後により良い三ヶ日町にするために、自分のたちに何ができるか」をテーマに活動しています。アサリやアマモを使った猪鼻湖の水質浄化、三ヶ日牛を原料にしたハンバーガーの販売と広報活動、三ケ日みかんのスイーツの開発など、地域に根差した活動が地域住民の支持を集めています。今後、さらに地域の応援団を増やし、持続可能な活動に育てることが期待されています。

静岡県立掛川特別支援学校御前崎分校(御前崎市)

  • 労働観が多様化する現代社会で、生徒たちは「働くこと」の原点を大切にしています。職業教育の一環として行われているのが、池新田高等学校、浜岡福祉会館、道の駅などでの窓掃除です。清掃のプロを外部講師として招き、自分たちの技術を向上させる努力をしています。生徒は体全体を動かし、窓1枚1枚にこだわり、心を込めて磨き上げています。知識を深め、実直に仕事に取り組む姿勢は、見掛けた方に「働く喜び」を感じさせます。

静岡県立伊東商業高等学校 課題研究「生活に役立つ経済学」(伊東市)

  • 伊東市活性化のためのビジネスプランを地元企業や行政を巻き込んで立案し、実現しています。日本政策金融公庫主催の「高校生ビジネスプラングランプリ」では多くのプランが入賞しています。同校生徒の研究は、高校生ならではの視点で地域の魅力や課題を見つけ出します。地魚の「サバ」「ナマコ」をPRしたい、テングサ漁の後継者不足を解消したい、廃棄木材を有効活用したい、など様々です。生徒はユニークな特産品開発を通じて課題解決を図ります。今では伊東市の市政を動かすまでになりました。

静岡県立下田高等学校南伊豆分校(南伊豆町)

  • 南伊豆分校は、園芸科を抱える南伊豆町唯一の高校です。園芸科の特性を生かし、「園芸保育」のプログラムを構築。隣接する認定こども園の子どもたちとともに「食育」にも取り組んでいます。一緒にジャガイモ、サツマイモ、大根を育て、ふるさとならではの野菜の味を知り、農業の魅力を体感します。コロナ禍の中でも情報通信技術を活用し、活動を継続しています。高校生も「園芸保育」に魅力を感じ、卒業生の中には保育士として認定こども園に戻ってきた卒業生もいます。小さな町ならではの心温まる交流は、きらりと光ります。

静岡県立伊豆総合高等学校(伊豆市)

  • 生徒会が主体となり、10年で100回以上、展開している事業があります。地域の環境美化活動「修善寺大掃除」です。生徒会執行部が代々、引き継いでいるスローガンが「1,000人が1度に集まるイベントよりも、10人が100回集まる文化を作る」。地域の住民参加を促進するため、チラシの配布やSNSでの情報活動を推進し、敬老会、NPO法人、ファミリー層など幅広い年齢層が参加する事業に育ちました。生徒が年々入れ替わる中での活動の継続、地域に働きかける姿勢は、地元で高く評価されています。



 団体・企業の部 

雄踏歌舞伎保存会「万人講」(浜松市西区)

  • 江戸時代末期から伝わる「雄踏歌舞伎」は昭和27年の公演を最後に途絶えましたが、平成元年に保存会が発足、同2年に復活公演を行いました。「万人講」(まんにんこう)とは「年齢、性別を問わず、だれでも演じることができる」という意味で、先進的な取り組みだと言えます。また、幼稚園児や小中学生らを対象に、雄踏歌舞伎の歴史を紹介する体験教室を開催し、ふるさとの文化を学ぶ貴重な機会になっています。静岡県外にも魅力の発信をしています。三遠南信(三河、遠州、南信州地域)のふるさと歌舞伎交流事業に参加し、雄踏歌舞伎の価値を高めています。

地域安全推進員芳川地区連絡会(浜松市南区)

  • 登下校の子どもたちの安全確保は、永遠の課題と言っても過言ではありません。同会は通学路を含んだ地域事情に精通しているため、危険個所での見守り、青色灯付きのパトロール車での巡回を効果的に展開しています。保護者とも連携した活動で、地域ぐるみで子どもを育てる環境づくりにつながっています。

高柳美野里会(藤枝市)

  • ふるさとの魅力をさらに高める活動を推進しています。休耕田を活用した農業体験やコスモス・菜の花畑づくりに加え、古池を利用したビオトープ園の開設とホタルの舞う環境づくりに取り組み、自然に対する学びを深める活動を続けています。子どもたちと「もちつき」を楽しむ事業も重視し、日本文化を次世代に受け継ぐことに尽力しています。さらに小学校と連携した環境教育も展開し、農村環境の魅力、自然と共生する生活の大切さを伝えています。

教育ボランティア「高草会」(焼津市)

  • 海、川、山の環境に恵まれた「やきつべの里」(焼津市東益津地域)を自然科学、歴史学の観点で、体験から学ぶプログラムを構築し、実践しています。「海底火山の証拠を見つけにいこう!」「高草山のキスミレを絶滅から救おう」「北条早雲の出世城に行こう!」「井伊直孝ミステリーハイク」など魅力的なテーマ設定をして、参加者の知的好奇心を刺激しています。

裾野市子ども会育成連絡協議会(裾野市)

  • 裾野市内の子ども会のまとめ役として、育成者を指導し、指導者の育成やイベントの企画運営を手掛けています。活動歴は60年以上にわたります。組織を支える人材を絶えることなく育て続け、歴史を積み重ねたことは、裾野市内の地域社会の豊かな人間関係のたまものです。また、人材発掘で特筆すべき事柄は、中学生や高校生が中心となって組織している「ジュニアリーダー」の育成です。リーターたちは子どもたちのお兄さん、お姉さんのような存在で、地域の子ども会行事に参加し、独自イベントを企画運営しています。



 個人の部 

土田 一さん(静岡市葵区)

  • 静岡市内の医療施設の環境整備をはじめ、8年以上になります。活動は150回以上に達しています。気配りが行き届き、病棟の窓ガラスの清掃、病棟ウッドデッキ通路のペンキ塗り、車いすの点検整備などを行っています。職員や病気を抱えた方が快適な少しでも環境で過ごせるように努力する姿勢は医療施設を支える力として欠かせない存在です。

長濱寛二郎さん(川根本町)

  • 半世紀にわたり、国指定重要無形民俗文化財「徳山の盆踊り」、静岡県指定無形民俗文化財「徳山神楽」の伝承活動に貢献してきました。川根本町の小中学校では、郷土研究クラブの活動を推進し、ふるさとの文化を次世代に伝えることに尽力しています。中川根本町の町史の編さん、文化協会の設立にも携わり、先人たちの歴史を引き継ぎ、文化をはぐくむ活動に力を入れています。